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「闇と光」 第七章-4

…そして…
突然、激しい揺れが起きました。

「やばい…崩れるぞ!!」

ハウトさんが叫びます。

「…逃げる、早く!!」

「ああ…急げラル、ナティアちゃん!!」

「はい!!」

私達四人は急いで脱出を…

「…師匠?」

師匠だけが、その場にとどまっていました。

「まだだ…ここは闇が強すぎて二人の魂が彷徨っている…私が輪廻に送らなければならない」

「そ、そんな…師匠、危険です!!」

「お前は先に脱出しろ。これは…私の役目だ」

「嫌、嫌です!!」

私は叫んでいました。

「こんなお別れ嫌です!!私…師匠にまだ何も言っていないのに!!」

私の目からは涙が溢れていました。

「…何馬鹿なことを言っている」

師匠は今までにない優しい声をしていました。

「私は絶対戻る。待っていろ」

「師匠…」

「…頼む…」

「…約束ですよ!!破ったらおやつたくさん食べますからね!!」

「約束だ。おやつを食べる時間を与えないぐらいさっと戻る」

「…」

私は、師匠に背を向け走り出しました。

私は知っていました。人は時に悲しい嘘を付くことを。

そしてその嘘を…信じた振りをしなければならないことを。






「…さて…どうすればいいかな…」

はっきり言って何をどうすればさっぱりわからない。こんなこと今まで経験がない。

「…おまけに、魔力は空っぽか…」

絶望的な状況だった。だが…

「それでも…やらねばならないのだ」

あの二人のためにも、自分自身のためにも。そして…

ラル…

「…マクベス…?」

本当に…最後まで、世話をかける。

「ふ…気にするな」

ラル…ありがとう

「お嬢…礼をいうのはこちらだ。これで…なんとかなる」

二人の位置がわかった。後は…

「私が導く…来世へと」






「…」

「…ナティア…」

アズリアさんが心配そうな声をしています。私はただ、崩れた塔を見ていました。

「…くそ…あの馬鹿は何をやっているんだ…」

ハウトさんはイライラした口調でぼやきました。

「…大丈夫…師匠は、約束してくれましたから…」

「…ああ、そうだな…」

「うん、きっと…」

私達3人はただ師匠の帰りを待っていました。







…真っ暗だった。

二人の魂は無事送り出せた、と思う。

これで、やり残したことはない。

…ひどく、眠い。

…もういいだろう…

私は、頑張っただろう?

だから、このままゆっくり…

ラル

…誰だ?私を呼ぶのは…

まだだ、ラル

…マクベス

お前は、まだこちら側に来るのは早い

…そうかな…

お前は、約束したのだろう?

…約束…ああ、そういえば…

ラル

…お嬢…

ラル、幸せになって…私達の分まで、と言わない…自分自身の幸せを掴んで。

…そう、だな…

願わくば、来世でまた…

ああ…

さらばだ…マクベス、サキ…

さて…

忘れていたな…

約束は、守らないとな

第七章 完

テーマ : 雑記
ジャンル : ブログ

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