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「闇と光」 第六章-1

第六章、立ちはだかるは…
「…静かですね…」

私たちは塔に入りましたが、魔物の姿は全く見えません。

「ラルがあの時に魔物を全滅させたからな。残るはあの三人だけかな?」

「その通りだ」

前回と同じ部屋に、カインさんが待ち伏せていました。

「お前達に雑魚を仕向けても無駄だからな…俺がまとめてあの世へ送ってやる」

「…カイン」

「姉上、今からでも遅くはない、こっちに…」

「…」

カインさんの言葉にアズリアさんは静かに首を振りました。

「姉上…」

「はい、そこまでだよシスコン君」

「…貴様か」

「お前に性根を叩き直してあげよう」

「叩き直す…?殺すの間違いじゃないか?死狂さんよ」

死狂という言葉にハウトさんが眉を顰めました。

「んー…その名前あまり好きじゃないな」

「死狂…その昔、裏の世界でその名を轟かせた暗殺者。狙われた者は死か、生き延びても普通の生活ができない程精神が壊された…」

「うん、その通りだね」

カインさんの言葉にハウトさんは素直に肯定しました。

「…お前達、そうと知っていて一緒にいたのか?」

「知らなかったぞ」

「初めて知りました」

「私も」

「…」

私達の言葉にカインさんは眉を顰めました。

「お前達…どうして平然としていられる!!こいつは暗殺者だったんだぞ!!…人殺しだぞ!!」

「お前が言うかそれ…」

ハウトさんが呆れながら言いました。

「私も人殺しさ。類は共を呼ぶとはこのことかな?」

「ハウトさんが暗殺者であっても、そんなの関係ありません」

「過去がどうあれ…ハウトは、私たちの大切な仲間」

「…どいつもこいつも…」

「まあ捻くれるな、少年」

「お前のほうが年下だろ18歳」

「…何だと…?」

カインさんはハウトさんをじっと見て

「…老け顔だな」

「うわ…同じこと言われた。やっぱ姉弟だな」

「…姉上…」

「でも顔は全然違うぞ。背だってアズリアのほうが高いし」

「うるさい!!」

「ん?やっぱチビなの気にしているの?」

「黙れ!!」

カインさんは剣を抜きました。

「これ以上は時間の無駄だ。殺す…」

「やれやれ…」

ハウトさんが前に出ました。

「じゃあ、おしおきタイムに入るか」

「せいぜい死なないようにな」

「ファイトです!!」

「…程ほどに」

「…一人だと…?なめやがって」

「先にお前の敗因を教えておこう」

ハウトさんはカインさんを指差して

「お前はガキなんだよ」

そう告げました。

「笑っていられるのも今のうちだ…」

いよいよ、戦いが始まります。






「はあっ!!」

「ふっ!!」

カインさんの剣をハウトさんは拳で受け止めます。

「この…化け物め」

「おいおい、そりゃ酷いな」

「普通の人間にそんな芸当できん」

「修行と努力の成果さ」

巨大な剣にハウトさんは拳一つで応戦しています。

「があっ!!」

「く…らあっ!!」

「ちっ…」

攻防は互角でした。

「いってー…馬鹿力だな…」

「的確に急所狙いやがって…」

「でもまだまだガキだな。怒りっぽいし」

「黙れ!!貴様等に俺の…俺達の苦しみがわかるか!!」

「わかんないね。だって知らないし」

「…なら教えてやる。そして知るがいい、人間の愚かしさを」






アズリアとカインは双子だったが、性格は全く違った。

アズリアは大人しくカインは行動派、アズリアは几帳面でカインは大雑把など双子とは思えないほど似ていなかった。

それはさておき、二人は普通の家庭の普通の暮らしをしていた。

二人はいつも一緒だった。

カインはシスコンと呼ばれるほどアズリアに懐いていた。そして行動派なのに泣き虫であった。

だから姉の嫁ぎ先が決まった時も、離れたくないとわがままを言った。

カインはアズリアを守りたかった。

そのために強くなろうとした、泣き虫を止めた。

そんなカインをアズリアは頼ってくれた。

なのに、アズリアはいなくなってしまう。

カインもわかっていた、そんなものは自分のわがままなのだと。

だけど、それでも

アズリアと一緒にいたかった。

だからカインは男の元へと向かった。

しかしそこで見たものは

ほかの女と戯れる男の姿だった。

そして男は

言ってはいけない一言を言ってしまった。

カインは躊躇いなく

男を殺し、アズリアの元を離れた。






「…アホらし」

そんなカインさんのお話を聞いて

「だからお前はガキなんだよ、大馬鹿野郎」

あきらかに、怒っていました。

続く

テーマ : 雑記
ジャンル : ブログ

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