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「闇と光」 第四章-1

四章の始まりです。そしてメインはタータです。
町の人々は怯えていた。

無理もない…魔物が急激に増加したからだ。

この二日間だけでも町に魔物が侵入したのは一度や二度ではなかった。

部下達にも疲れが出て、私もろくに休まずに警備に当たっている。

「タータ様…少し休まれたほうが…」

「皆が必死に町を守っているのに、私一人眠るわけにもいかないよ」

「ですが…」

部下の気遣いにも感謝しながらも、私は休むことを拒んだ。

「あの子達も一生懸命なんだ。我々が遅れをとるわけにはいかないだろ?」

そう、あれからナティアも共に町を守ってくれている。最初は不審がっていた部下達も、彼女の実力を知って今は信頼する仲間となっている。

怪我が完全に癒えていないハウトも体を張って頑張ってくれている。彼の気迫に部下達の志気も高まっていく。

アズリアも怪我人の治療を行ってくれている。

そして…

「あーもう!こんな忙しい時にラルはどこいっているんだ!!」

ハウトはそうぼやいた。

そう…ラルの姿は二日前からない。

「きっと何かわけがあるんですよ。信じて待ちましょう」

ナティアは元気にそう答えるが、二日前のあの落ち込みぶりを見ているだけに、空元気だと思う。

全く…私は愚かすぎだな…ラル、お前は正しかったよ。








「お前…本気か!?」

私はラルに詰め寄った。

二日前ーラルが町をでる前の出来事だった。

「ああ」

「この町を離れることには反対しない。敵の狙いを探るためだからな。だが…なぜ一人で?」

「この町を守るのは一人だけでも多くなくてはならない」

「我々だけでは不安だというのか?」

「そうだ」

「…ナティアの力は確かに絶大だ。私以上だと認める。しかしだからこそ恐ろしい…」

「三年前の悲劇の再現になると?」

「そうだ…三年前、私は自分の力をコントロールしきれず、村を一つ消してしまった。お前に出会わなければ、コントロールできないまま死んでいただろう」

「…そうだな」

「あの子もお前のおかげコントロールできているかもしれない…しかしそれはあくまでもお前が近くにいるからの話だ」

「信用ないな…もしもの時は好きにするがよい」

「…お前は…」

俺はわからない。どうしてこいつはここまで彼女を信頼できるのだ?

「貴様にはわからんだろうな…だが私はあいつを信頼している」

「…黙って消えるのも信頼から来るものなのか?」

「すまんな」

「お前のその台詞は死ぬほど気持ち悪い。全く…三人から怒られるのは勘弁だぞ」

「お前もハウトと同じこと言うな…嫌な役目を押し付ける」

「かまわんさ。だが…もしもの時は、私は彼女を殺す」

「ああ」

「…」







「…」

「…?タータさん、どうかしました?」

「…いや、なんでもないよ」

「…?」

この子の力に…才能に、少し私は嫉妬している。

もう何を疑うことがあろうか、心配することがあろうか?

ナティア、ハウト、アズリア…そして信頼する部下達と共に、この町を守っていこう。






そう、誓った。








そのはずなのに







そう誓ったはずなのに







神よ、もしいるとするならば







何故私にこんな未来を導く?








私は…どうすれば良いのだ?

続く

テーマ : 雑記
ジャンル : ブログ

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